
UA値だけでは語れない!“夏の快適さ”は「日射遮蔽」で決まる
こんにちは!YSHOMEです。
ここ数年、「UA値(外皮平均熱貫流率)」を重視するお客様が増えてきました。UA値は断熱性能を数値化したもので、住宅の「燃費のよさ」を測る大事な指標です。
でも実は――
UA値が良くても“夏に暑い家”は存在します。
その理由は、「冷房負荷=外から入ってくる熱」の大半が、窓から入る日射熱によるものだからです。
今回は、「冷房負荷を下げるにはどうすればいいのか?」「日射遮蔽とは?」「設計力でどう変わるのか?」を、できるだけわかりやすく解説します。

夏の暑さの正体は“窓からの熱”
「エアコンが効かない…」
「部屋が冷えるまでに時間がかかる…」
そんな経験、ありませんか?
多くの場合、それは窓から差し込む太陽の熱が原因です。
とくに7月下旬から8月初旬は、太陽高度がやや下がるものの、蓄熱の影響で外気温が年間で最も高くなる時期。この時期に、遮るもののない大きな窓があると、室内の床や家具が熱を持ち、どんどん室温が上昇します。
つまり、夏の快適さは「どれだけ日射熱を室内に入れないか」で決まるのです。

UA値だけでは「日射遮蔽」は評価されない
UA値は建物全体の“熱の逃げやすさ”を数値化したものですが、窓の方角や庇の有無、日射の入り方までは評価されません。
つまり、南面に大開口の窓を設けても、庇がなければ真夏は強烈な日差しが差し込みます。それでもUA値は「良好」と見えるかもしれません。
たとえば…
- 南向きの掃き出し窓に庇がない
- LDKに西日が差し込む
- 朝日が強く入る東面の寝室
このような設計では、どれだけ断熱材を厚くしても、エアコンはフル稼働。快適性は「数値」だけでは測れないということです。

日射遮蔽の工夫はたくさんある
では、どうすれば窓からの熱を遮ることができるのでしょうか?
代表的な遮蔽方法をご紹介します。
● 軒や庇(ひさし)
夏の高い太陽を遮り、冬の低い太陽は取り込むという「理にかなった工夫」です。ただし、建物が南向きでなければ効果は限定的。
● 外付けブラインド・ルーバー
角度調整ができるため、風を通しながら日差しをカットできます。特に西日対策におすすめ。
● すだれ・よしず
コストを抑えつつ、通風性も高い。日本の知恵が詰まった遮蔽アイテムです。
● 落葉樹(植栽)
夏は葉が茂って日差しを遮り、冬には葉が落ちて光を取り込む。自然の力を利用したエコな方法です。
“設計力”が夏の快適性を決める
日射遮蔽はただの「設備」や「建材」の話ではありません。
- 敷地の向きに対してどう建物を配置するか
- 窓の位置や大きさをどうするか
- LDKや寝室をどの方角にするか
- 風の通り道を暮らしにどう活かすか
これらを断熱性能や気密性能とセットで考える設計力が、住宅の快適さを大きく左右します。

気密・断熱・日射遮蔽はセットで考える
「C値(気密性能)」が低いと、外の熱気や湿気が家の中に侵入し、計画的な換気も機能しません。
また、UA値が良くても、窓から強い日差しが入れば意味がありません。
快適な住まいには、気密・断熱・日射遮蔽の3つをバランスよく組み合わせる設計力が不可欠です。
窓を減らさず、快適を手に入れる
「窓を減らせば性能は上がる」という声もありますが、YSHOMEでは窓を減らすことは本末転倒だと考えています。
なぜなら、窓には、
- 外とのつながり
- 明るさや風通し
- 開放感や抜け感
など、数値では測れない豊かさがあるからです。
大切なのは、窓の“数”ではなく、“配置と工夫”。
景色を楽しみながら、夏は涼しく。
そんな住まいを一緒につくっていきたいと考えています。
まとめ:夏の快適さは「設計図」で決まる
今の日本では、「窓を開ければ涼しい家」はほとんど存在しません。
ヒートアイランド現象、夜も下がらない気温、高い湿度――。
特に、小さなお子さんや高齢のご家族にとっては、命にかかわる暑さです。
だからこそ、エアコンがしっかり効く家を、設計の段階でつくることがとても大切。
その鍵となるのが、数値には現れない“設計の力”=日射遮蔽の工夫です。
YSHOMEではこれからも、UA値やC値といった数字の裏にある、本当の暮らしやすさを大切にした家づくりをご提案してまいります。
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