狭小地でもできる!「中間領域」で外とつながる心地よい暮らし

こんにちは、YSHOMEの八木です。
家づくりのご相談を受けていると、「リビングは何畳にしたい」「収納はどのくらい必要か」といった“室内の広さ”に注目される方が多いです。
もちろんそれも大切ですが、実は家の中と外の“あいだ”にある空間――「中間領域」が暮らしをぐっと豊かにしてくれることをご存じでしょうか。

日本の伝統的な「縁側」を思い浮かべてみてください。
腰かけてお茶を飲んだり、庭を眺めたり、近所の人と立ち話をしたり…。
この“外でもない・内でもない”あいまいな場所があることで、暮らしに余白と心地よさが生まれます。


中間領域とは?

「中間領域」とは、家の内と外のあいだにある空間のこと。
たとえば、昔の家の縁側、玄関から続く土間、リビングとつながるウッドデッキやバルコニー、深い庇の下、そしてお風呂から見える坪庭などもその仲間です。

この“あいだの空間”があることで、暮らしの幅がふわっと広がります。


中間領域がもたらす5つの効果

① 自然とつながる

風が通り抜け、木の影がゆらぐ。
外の気配を感じながら暮らすことで、心もリラックスします。

② もうひとつの居場所が生まれる

「今日はここで本を読もう」「子どもとおやつを食べよう」など、リビング以外の“お気に入りの場所”になります。

③ 快適な環境を整える

夏は日差しを遮り、冬はポカポカの陽だまりに。
自然の力を上手に取り入れることで、エアコンに頼りすぎない心地よさが生まれます。

④ 人とのつながりが生まれる

家族が並んで腰かけたり、ご近所さんと立ち話したり。
中間領域はコミュニケーションのきっかけにもなります。

⑤ 暮らしを守る緩衝帯になる

軒下や土間があることで、雨や泥、外気を直接家に持ち込まない。
家も人も、少しラクになります。


狭小地でもできる!中間領域の工夫

「土地が狭いから、中間領域をつくる余裕がない」と思っていませんか?
実は、ちょっとした工夫で十分に取り入れられます。

① 兼用スペースをつくる

玄関土間を広めにとって、自転車置き場や趣味スペースを兼ねる。
ロジア(屋根付きバルコニー)なら、物干しと外リビングを両立できます。

② 立体的に考える

2階リビング+インナーバルコニーで採光・通風を確保。
階段の踊り場を少し広げてベンチにするだけでも、半外のような居場所になります。

③ 建物に“くぼみ”をつくる

建物の角を90〜120cm凹ませて、テラスや坪庭に。
たった1畳分のくぼみでも、外とのつながりが生まれます。

④ 素材を工夫する

床や天井の素材を内外でそろえることで、空間が自然につながります。
たとえば、室内にタイルや左官仕上げを使うと、外部のような雰囲気に。

👉 ポイントは、「面積を増やす」ではなく「既存の空間を中間領域的に変える」こと。


気候変動時代の“北の中間領域”

「南側のデッキは暑すぎて使えない…」という声も増えています。
そんな時代こそ、北側の中間領域に注目。

北の光は柔らかく、一年を通して眩しくありません。
北庭や北デッキは、真夏でも快適に過ごせる場所になります。

「南は冬、北は夏」と使い分けることで、四季や時間帯に合わせた快適な暮らしが実現します。


室内でも“中間領域風”を演出できる

外に広げる余裕がなくても、素材やしつらえで“中間領域”を感じることができます。

  • 床をタイルや石にして、土間のような外部感を出す
  • 軒天と室内天井を同じ木材で仕上げ、空間をつなげる
  • 窓辺にベンチや植栽を設け、外との距離感を近づける

これなら狭小地やマンションでも、日常の中に“外の気配”を取り入れられます。


まとめ

中間領域は「贅沢な縁側」ではなく、小さな工夫で暮らしを変える仕掛けです。

  • 狭小地なら「兼用」「立体化」「くぼみ」で実現できる
  • 気候変動時代は「北面の活用」で一年中快適に
  • 素材の工夫で「心理的中間領域」もつくれる

家の面積をただ増やすより、“あいだの空間”をどうデザインするか。
それがこれからの家づくりの豊かさを左右します。

「今日は縁側で涼もう」
「お風呂から坪庭を眺めよう」
「北のデッキで夕涼みをしよう」

そんな小さな習慣が、毎日の暮らしをもっと豊かにしてくれます。


YSHOMEでは、限られた敷地の中でも“外とつながる家づくり”をご提案しています。
中間領域を上手に取り入れて、四季を感じる心地よい暮らしを一緒につくりましょう。

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