社長ブログ|設計プランニング

建物予定地の調査として住宅設計では、建築基準法・インフラ設備の状況などは当然チェックしますが、それ以外にも現地で確認する事があります。
今回は、現地で確認することについてお話したいと思います。

目次

パッシブデザイン=太陽に素直な設計を考える

パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風などの自然のエネルギーを最大限に活用する省エネルギーな設計手法です。
すなわち、パッシブデザインを考えるのに大切なのは、「太陽に素直な設計を考える」ということなのです。

まず、敷地の方位が真南から何度振っているかを確認します。
真南から20度以上振っていると夏場の日差しを庇で遮蔽するのは難しくなってくるので、南面でもアウターシェードによる日射遮蔽をベースに考えたりします。
敷地角度が45度のように極端に振っていて、かつ敷地面積が十分ある場合などは、思い切って建物自体を斜めに配置する事も手段の一つになります。

次に、太陽の位置を調べます。太陽の位置を調べられるアプリ「サン・サーベイヤー」で春夏秋冬の日の出から日の入りまで、建設予定地に太陽の光がどのように照らされているか、太陽の高度などを調べます。
下の写真のように夏至・現在・冬至の太陽高度を現地写真と一緒に重ねてくれます。コンパス機能もあるので方位も表示してくれ大変わかりやすく便利です。
また、建設予定地のお隣の家に太陽が隠れる時間帯が分かります。これにより南面に近隣の建物があり、かつ、お隣との離隔距離が十分に確保出来ない場合は、1階リビングの上部に吹抜けを計画したり、それでも難しい場合は思い切って2階リビングにしてしまうことも検討できます。太陽の光をうまく取り入れて、出来るだけ昼間電気をつける部分がないように考えます。

周辺環境を考える

お隣に家がある場合は窓の位置などを確認し、お隣との窓の位置が重ならないように計画したり、お隣の窓の前にエコキュート・室外機などを計画して騒音トラブルが無いように避ける事も考えます。
また、メインとなる外観の面はどこかを確認し、外観の見せ方・屋根の形など全体的なデザインについても考えます。

さらには、カーポートを設置する場合、車の停める位置も重要。南の窓と干渉すると日照を遮る事にもなるので、お客様によっては車の停めるスペースを一番に考える場合もあります。

まとめ

人が気持ち良いと感じる条件として、光・風のような外部を感じさせる要素を取り入れる事も大事だと考えます。
室内から外部にぬけるような窓の位置や、室内と外部が繋がった中間領域的な心地よい空間はつくれないかなどを現地で五感を研ぎ澄ますように調査しています👀👂👃

現地に行かなくても、Googleのストリートビューである程度はわかるのですが、上記のような事は現地に行ってこそ分かる事や、感じるものがあるので住宅設計には大事なことです、また、近隣の方とお話をして、天災などの災害の情報や長く住んでいる方の情報を世間話的に聞いたりもします☺

本日は、敷地を読むために現地で確認する事についてお伝えしました。